国産材の純木造ビル、4階建てで事務所に
架空木材産業が新社屋 環境配慮の発信拠点に
ガラスのカーテンウォールと木の柱が並ぶ新社屋の外観(ダミー画像)
みどり市=建材太郎
架空木材産業(みどり市)は、国産材を主な構造材とした4階建ての事務所ビルを完成させた。純木造の中高層事務所としては、国内でも珍しいという。
柱と梁には地元産のスギとヒノキを使った。接合部には金物をできるだけ使わず、職人の手で組み上げる伝統の工法を取り入れている。床面積は約1,800平方メートルで、一階には来訪者が木の質感に触れられる展示室を設けた。
設計を担当した水無月花子氏は「木は、建物が建った後も呼吸を続ける材料。その変化を楽しめる空間にした」と話す。社長の月見草太氏は「脱炭素の取り組みを、形にして見せたかった」と語った。
同社は今後、ビルの見学会を月1回開く予定。建築関係者や学生の来場を見込む。
(建材太郎)
インタビュー
木の建物は、
育てる建物
月見草太社長(ダミー画像)
新社屋に込めた思いを聞いた。「環境にやさしい」と言うだけでは伝わらない。実際に入って、木の香りを感じてもらうのが一番早いと考えた。
職人の高齢化は大きな課題で、若い世代に技を伝える場にもしたい。見学会では、組み方の実演も行う予定だ。
解説
中高層の木造、
なぜ今
木造の中高層ビルが増えている背景には、国産材の利用拡大を促す政策と、脱炭素への関心の高まりがある。
かつて木造は火に弱いと考えられていたが、燃えしろを見込んだ設計や、防火被覆の技術が進み、耐火性能を確保できるようになった。
課題はコストと担い手である。大きな断面の木材は割高で、設計や施工に慣れた技術者も限られる。
編集後記
木の建物に入ると、なぜか声が小さくなる。静かな場所が、まちに一つ増えたようでうれしい。
(編集部)